目標はご利用者様と決める ~面接を通して~ 老健リハビリ
「リハビリ」と聞いて、どんなことを思い浮かべますか?
歩く練習、筋トレ、身体が良くなるように…
それでは、リハビリの目標や内容は、誰が、どうやって決めているのでしょう?
ご利用者様お一人お一人、大切にしてこられたことや物、これからも大切にしたいこと、やり続けたいことややらなければならないこと、歩んで来られた人生、価値観、ご利用者様を支える周りの人たち、自宅の環境などたくさんのことが皆様異なります。
また、この施設でどのように過ごして今後どのような生活を送りたいと思っているのかもそれぞれ異なります。
これらは全てご本人様に確認してみなければわかりません。そのため、個別リハビリの場面ではご本人様とお話をする時間を大切にしています。
まず、私たち自身のことや介護老人保健施設ではどのようなことができるのかといったこと、ここでの個別リハビリのことなどをご説明させていただきます。その上でどのような生活に向かって進んでいくのがよいのかを相談しながら一緒に考えます。
普段の生活の中で、改めて人生を振り返ったり、自分にとって大切なことを考えたりする機会はそう多くはないのではないでしょうか。その点を踏まえて、お話を聞く際には面接シートや視覚的に理解しやすいものなど、様々な工夫をして少しでもご本人様の思いが汲み取れるよう努めています。
【写真1】様々なツールを使ってご本人様の想いや希望をくみとれるようにしています。
【写真2】聴き取りの様子
面接で話し合ったことで必要なことは他職種の方にも報告し、ご本人様の望む生活に近づけるようにチームで支援します。自宅退所を目標に身の回りのことや移動の練習を行う方、あるいは、入所前に行っていた大切な活動を生活の中で再開される方もおられます。ご自分にとって大切な活動をすることで、生活にリズムができたり喜び張り合いが生まれたり他の方との繋がりができたりします。
【写真3】面接を行い生け花が長年続けていた大切な活動だとわかりました。長年続けていたことはその人の生活を鮮やかに形作る活動。再開することでその人らしさを取り戻します。
【写真4】面接をもとに俳句を再開。はじめはリハビリ場面だけの実施でしたが、現在は生活の中で俳句を詠み披露されています。現在は担当介護士の方と一緒に作品集作りに励んでおられます。
限りある環境の中、
病や老いを抱えながら、面接を行なうことも目標に向かって何かを行なうことも、時に容易ではないこともあります。
しかし、まだまだ不十分ではありますが
ご利用者様の良きパートナーとなり望まれている生活に近づけるよう日々努めています。
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