老健リハビリより~Aさんの大切な活動【編み物】~
老健に入所中のAさんは、昔、近所の人に教わったことがきっかけで、以来ずっと現在に至るまで、編み物が趣味となっています。
「難しい編み方は出来ないけれど…」といつも控えめに話されていますが、視力も落ち、片目がほぼ見えない状態の中でも、非常にきれいな編み目で編むことが出来ています。
現在、施設生活の中でも、編み物は欠かせない活動です。
ただ単に、【楽しみ】という側面だけではなく、少し気分が落ち込んだ時に、部屋にこもって没頭できる作業であったり、親しい人に、日ごろの感謝の気持ちを込めて、作品をプレゼントとする手段であったり…。また、ある時には、仲良しの方の100歳のお祝いに、と作品を作ることもありました。
Aさんには、日頃から、【人に優しく】との思いがあります。それは、昔、ご両親からかけてもらった大切な言葉だそうで、Aさんにとって、編み物は、その言葉を実現する手段のひとつとなっていました。

そして、次は、自分のための何か作品を作ってみよう、という思いから、この度、普段使用している椅子の座布団カバーを作ることになりました。
毎日、身体も痛い日が多い中、ご自身のペースで少しずつ、少しずつ編み進め、先日、ついに2枚の大きな座布団カバーが完成しました。
完成した座布団カバーを見た職員や入居している方からは、「すごい!」「きれいだね~」と言葉を掛けてもらえる機会も増え、普段控えめなAさんの表情も、達成感と満足感で、活き活きとしていました。
編み物という1つの作業に、Aさんにとっての、さまざまな目的や意味がありました。
Aさんとのかかわりを通して、それらを知ることで、Aさんがこれまで大切にしてきたことを共有できる機会となりました。

これからも、その人にとって意味のある、大切な作業を実現できる環境作りを支援していきたいと思います。
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